空き家のデメリット

特定空き家に指定されるリスクがある

デメリットその1.

「特定空き家」とは、空き家対策特別措置法に基づく定義のことで、管理が不十分であり、安全性や衛生上の問題を引き起こす恐れのある空き家のことを指します。この法律は、増加する空き家の問題に対処するために制定されました。

特定空き家の特徴となる4選

1.倒壊や落下の危険がある建物である

具体例：築年数が50年以上の木造住宅で、地震や台風の際に、
老朽化した建物が倒壊する可能性がある。基礎や柱が腐食し、屋根が崩れかけている。

2.著しく衛生上の問題がある

具体例：庭に大量のゴミが放置されている、雨水がたまっているなどのため
庭に大量の、ネズミやゴキブリが繁殖してしまっている

3.適切な管理が行われていない

具体例：建物が放置されているため、雑草が生い茂っていて
庭や外壁が落書きや不法投棄されていたり、地域の景観や治安に悪影響を及ぼしている。

4.周囲の生活環境を損なう恐れがある

具体例：空き家が無断で占拠されいたり、不法侵入者が出入りしている。夜間に不審な活動が
行われている。犯罪行為の拠点になっている可能性があり近隣住民に不安を与えてしまっている。

特定空き家に対する対応措置

1.指導・勧告

所有者に対して、建物の修繕や清掃、ゴミの撤去などを求める。

2.命令

所有者が指導・勧告に従わない場合、法的に修繕や解体の命令を出す。

3.行政代執行

命令に従わず、自治体が代わりに必要な措置を行った場合、その費用は全額所有者に請求されます。
これには、建物の解体費用や清掃費用などが含まれます。
これらの費用が支払われない場合、所有者の資産から強制的に徴収されることもあります。

4.罰則

命令に従わない場合、50万円以下の過料（罰金）が科されることがあります。

軽減措置が適用除外になる

デメリットその2.

固定資産税が6倍、都市計画税が3倍に！

特定空き家に指定された空き家は、
住宅用地の特例による固定資産税・都市計画税の軽減措置が適用除外となってしまい、非住宅用地として扱われ課税対象となります。
通常、居住を目的とした家屋にはこの住宅用地の特例が適用され、200㎡以下の住宅（小規模住宅用地）の場合、住宅用地の特例で固定資産税は1/6、都市計画税は1/3に軽減されたものを支払います。
特定空き家に指定された場合、この特例が無効となるため、空き家所有者には特定空き家指定前に比べ固定資産税で最大6倍、都市計画税で最大3倍で計算されます。

実際の徴収税額は最大4倍に！

ただし、実際には、固定資産税・都市計画税の負担調整措置（税額の急激な上昇を抑え、負担の変化をゆるやかにするための措置）が適用されるため、そのまま6倍・3倍の税金が徴収されるわけではありません。
安心してはいけません！
評価額の70%を課税標準額として算定されるため、税額は7がけとなり、固定資産税で約4倍、都市計画税で約2倍程度の税金を徴収されるのが通常です。固定資産税・都市計画税は毎年発生する税金であるため、特定空き家を放置し所有し続けるかぎり、高額な税金の負担が毎年発生してしまうことになります。

特定空き家予備軍である「管理不全空家」も税金アップの対象に！

2023年12月の法改正により新たに設定された空き家の区分が「管理不全空家」です。管理不全空家とは、管理が行き届いておらず、放置すれば将来周囲に悪影響を与えるようになる恐れがある空き家を指します。全国で居住目的のない空き家が増えており、今後もさらなる増加が見込まれています
管理不全空き家とは、特定空き家に指定される可能性のある空き家です。固定資産税は毎年1月1日時点を基準に算出されるため、2024年に管理不全空家として勧告を受けた場合、2025年1月1日の固定資産税から特例の適用除外となることになります。

特定空き家・管理不全空家にしないために

空き家姫路.comに無償譲渡する。

個人から空き家姫路.comへの無償譲渡は「贈与」に該当します。
贈与した場合、売主(贈与者)には税金は発生することはありません。
それに対して、買主(受贈者)には贈与税が課されます。

贈与の場合に売主に税金が課されないのは、買主に重い贈与税が課せられているのに、売主にまで所得税をかけると二重課税になってしまうという考え方があるからです。
買主(受贈者)に生じる贈与税に関しては、相続税評価額を元に計算されます。なので、空き家姫路.comに無償譲渡するとお客様の税金は発生しませんので、是非一度ご検討下さい！